あー blog

説明するような内容が皆無

季節の香りと死

眠たくなる香り。どこをあるいても暖かくて始まりの音がする。

優しい香り。

 

草木の腐ったようなにおい。水分を多く含んで下に濁った泥とだるさ。

緊張の糸がほどけた生温い風

 

やらなくてはいけないという焦燥感。真っ青の空。

季節の終わりの悲しい香り

 

停止とすがすがしさ。朝の光は冬が一番綺麗。懐かしくて遠くの日々を思い出す風。

人の暖かさを感じる寒さ。コンクリートの固い匂い。

 

「いつか」

 

昔ほど死を近くに感じない。

切羽詰ってもなにもかも上手くいかなくても不思議と死はそこにいない。

昔は手を伸ばしたら届いてしまいそうだったのに、今は遠くの空を浮かんでいる雲みたいに届かない。そのかわり現実が次から次へときて、昔のような浮遊感はどこかに消えてしまったみたい。

いくつかの妄想が現実になり、悲しいかな甘い想像ができなくなってしまった。

 

未来に思いを馳せるのが青春なら、

日々に思いを馳せて今を生きるのが大人になったということなのか。

 

それは辛いことなのだろうか。

夢を忘れたということなのか、私にはわからない。

煩わしかった人とのつながりがいつか心の安定剤になるのかもしれない。

1人でいることをかっこいいと思わなくなった。

それでも1人でいたいと思うことも多くなった。

昔見た素敵な映画を誰かとみたいと思うようになった。

でもひとりじめ出来る喜びをいつまでも感じていたいとも思う

相反する気持ちをどうしていいかを誰かに教わればよかった。教えてくれる人を選ぶ勇気をもっと前に持ち合わせていたらよかったのにな。

 

だれか。

2022.8.12.23:00p.m.